プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、資産運用や英語学習、自己成長に関することなど。


社会不適応な学生と対応した先生の考察に震える



生徒指導が極めて困難な事例の研究(PDF)

樋口氏(文中ではH)による、男子学生Kとの接触報告。
読ませるなぁ。一気に最後まで読破。

すでに10年も前の学生のようだが、
今読んでもリアルでやや恐怖を感じる。
樋口氏の指摘や分析も非常に鋭い。

そして、ここに出てくる学生が特別なわけではなく、
私自身、こういった学生に出会うことが
それほど珍しくないという事実。

親が甘やかし、本人に対してOKしか出さないので
他人の都合に左右される社会とのギャップにつまずく。
家庭内では何でも希望が通るのに、
外だと許されないのは周りが冷たいと判断する。
自分は常に被害者で責任は自分以外にあると考える。

プライドは高く、自分の知識をひけらかそうとし、
他人の知識を馬鹿にしようとする。

友人は極端にいないが、
自分が気に入った人には逆に近づきすぎる。
他人との距離感をうまく読むことができない。

アルバイトはしたことがない。
その分、親からは不自由ないほどの資金提供がある。
結果、責任を負ったり反省すべき場面への耐性がなく
いつまでも社会に出て行くことができない。

樋口氏が並べた特徴とかぶる部分もあるが、
おおむねこのあたりの特徴が共通する気がする。

最初にぐっと近寄ってくるので
意欲的で勉強熱心な学生に感じるが、
しばらくすると「あれっ?」と違和感を感じる瞬間がある。
この違和感がポイントで、言葉でうまく説明できないが、
相手が実はちょっと普通じゃないことが
それ以降、徐々に見えてくるというのが定番。

普通に過ごしてきた人にはすぐにわかる違和感なのだが、
本人には自覚がない。
これが再び「空気が読めないヤツ」ということで友達を減らす。

ここを直せばよくなる、というのも他人からはわかるのだが、
なにぶん20年近くも年齢を重ねており、
数ヶ月程度では修正ができないほど人格が固まっている。

そこで周囲の人は
「接触しないよう距離を置く」
「苦笑いをしつつ無難に対応する」
「単純に嫌う」
のどれかに落ち着くことが多い。

いずれにしろ、家庭内における接し方が
ものすごく影響してくるのは確か。
過保護、過干渉、過放任はほとんどいいことありません。

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