プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、自己成長や資産運用、ゲーム作りに関することなど。


ゲームの背景を無限にスクロールさせる仕組み


アクションゲームやシューティングゲームでは
主人公を画面内にとどめるために
背景の方が逆向きにスクロールすることで
キャラクターが前に進んでいるように見せる表現がよくある。


ステージ全体を表す長い一枚絵なら楽なのだが、
エンドレスにプレイできるゲームの場合は
限りのある背景画像だといずれ端っこが見えてしまう。


その場合は永久に背景が続くよう
いわゆる「無限スクロール」をさせる必要があるが、
これはゲーム開発初心者でも割と簡単に実現できる。




ただし、使用する背景画像には少し制約があり、
スクロールする方向(今回は左右)の両端が
つながるデザインになっていないといけない。




これは画像を連続で並べたときに
境界線がバレてしまうからだ。


端をうまく加工すると区切りがわからないようにできるが、
月や太陽など、繰り返し登場すると不自然なものは
スクロールする背景とは別に表示するなど、
無限スクロールを想定した画像の準備をする。




今回は両端がつながるよう加工した
この背景画像を使って実演してみよう。











まずは背景を進行方向と逆に移動し、
画像1枚分スクロールしたら元の位置までリセットする。


これだと画像が画面から出ていく様子がバレバレで
かなり違和感がある。











しかし背景を2枚並べてみるとどうだろう。


1枚目が移動したあとの空白を2枚目が埋めてくれるし、
2枚目が画面内に収まった瞬間にリセットされるので
1枚目と差し変わったことにも気づかれない。
試しに枠の外を手で隠してみると
画面内は無限にスクロールして見えるのがよくわかる。


縦にスクロールする場合でも同じ仕組みで実現できるので
スコアアタックタイプなどのゲームで重宝する。


フロントライン」でも奥の背景や手前の崖の部分は
同じような方法で処理している。

ゲームの高クオリティ化はそろそろ限界が来そう


新たなハードウェアの登場に伴って
ゲームのグラフィックはどんどん向上してきたが、
今後も永久に進化し続けるかというと疑問だ。


新たな技術は次々に生み出されているので
今までよりもリアルな映像や動きを作り出すことは確かにできるのだが、
クオリティを高めた分だけ儲からなければ割に合わない


綺麗なグラフィックを表現するには
3Dモデルやテクスチャ画像やアニメーションの制作に
かなり手間と時間をかける必要があるが、
その分だけ販売本数が伸びるかというとそうではないのだ。


グラフィックが綺麗になったおかげで
買うつもりじゃなかった人が買ってくれるならいいのだが、
ゲームの面白さは必ずしも画質に左右されないし、
ほどほどの映像なら満足するプレイヤーは多い。


これはグラフィック面に限ったことではない。


登場人物のセリフ全部に音声があてられた
「フルボイス」という仕様は今や当たり前になったが、
声優の出演料や音声の編集作業のために開発費が20%上がり、
それによって売り上げが10%しか伸びないなら
ビジネス的にはフルボイスにしない方が正解といえる。




ゲームの評価とデータの派手さは必ずしも比例しないため、
ほどほどのクオリティで人気を集める方が効率がいい。
実際、古い名作が現行機で再販されることが増えている。


「AAA(トリプルエー)タイトル」と呼ばれる
開発に何十億円もかけたゲームが
無事にコストを回収できる確率は低いし、
もっとチープなゲームが大きな利益を生むことは珍しくない。


そういう意味では、「ちょっと豪華なインディーゲーム」ぐらいの
中規模なゲーム作りが見直されていくのではないかと思っている。
開発期間が1年程度で済む方がいろいろな面で都合がいい。


時間も金も人手も無尽蔵ではないので
利益に結び付かない要素は勇気を出して省かなければならない
誰も満足しないクオリティ競争から降りなければ
そろそろクリエイターが疲弊してしまうだろう。

「モンハンが好きだからカプコンに入りたい」では就職できない理由


ゲーム業界に入りたいと考える若者に話を聞いてみると
「モンスターハンターが大好きだからカプコンに入りたい *1
というような理由が多い。


しかしいくらそれを熱心に訴えても
そういう方向では入社は叶わないし、
仮に入れたとしても幸せになれる確率は低い。
価値基準がまったくズレているのだ。

会社はファンクラブではない

会社員というものは支払われている給料に対して
成果を発揮することを期待されている。


自社の商品を愛してくれるのは嬉しい限りだが、
そういう人が社員としても有能かどうかは別
だ。


こういう人は「いかに作品を遊びこんだか」を強く語るのだが、
反面、会社に対してどういう能力が提供できるかは
ほとんど考えていなかったりする。
会社は営利団体であってファンクラブではない。


金持ちと結婚したいと願っている人がいたとして、
相手にどれだけ惹かれているかを語っても
それに釣り合う魅力が自分になければ
結婚できるはずがないのと同じだ。


人気ゲームのファンは全国にたくさんいるわけだし、
商品に対する思い入れをいくら語っても
給料を払う価値がある人材だとは判断されないので
アピールする方向がまったくズレている。

その作品の開発はすでに終わっている

仮に作品が大好きだからこそ
改善案を出したり開発に意欲を燃やせるとしよう。
しかしその愛してやまない商品はすでに発売済みであり、
今さらその人を入社させてもその価値は発揮されない


すでに完了した仕事である以上、
過去に戻って開発に関わることは不可能だ。


今後の仕事で役立つことが求められている社員と
すでに終わった作品への熱意を燃やす人の間には大きな溝がある。
会社がどういう人材を必要としているかを理解すべきだろう。

好きなシリーズの開発に携われるとは限らない

ゲーム会社はいろいろな作品を手掛けており、
仮に好きなゲームの続編を作る予定があったとしても
運よくその開発チームに入れるとは限らない


どんな作品に関わっても能力を発揮できる方が
社員としては価値が高いわけで、
特定の作品への強い愛情を示せば示すほど
役に立つ場面が限られる人材だと思われてしまう。

新たな面白さを作り出す能力が求められる

ゲームというのはシリーズ作品であっても
常に新しいアイデアや面白さが求められる。


本人は自分の好きな作品に携われれば幸せなのかもしれないが、
会社の方は過去の作品を超えるものを欲しているわけで、
旧作の完成度を評価するばかりでは新たな発展はできない。


また、特定のゲームにのめり込む人の
「もっとこんな風にして欲しい」というアイデアは
単に自分好みに仕上げるための意見でしかなく、
多くのユーザーを満足させる視点が抜けている。


ゲームはあくまで商業作品であり、
いかに話題を読んで利益を生み、
多くの人を満足させて会社の評価を上げられるかが重要だ。
それが意識できない人を採用することはない。

商品の良し悪しと労働環境は別

作品がいかに素晴らしかったとしても、
それを生み出した会社が職場としても優秀とは限らない
社員として働く以上、勤務地や給料、
残業の量や人間関係が許容範囲かどうかは非常に重要だ。


ゲームの面白さと職場としての居心地の良さが比例するわけではないし、
優秀な作品を生み出すクリエイターが人間的にも優れているとは限らない。


好きな作品に関われるからといって
ブラックな環境で疲弊しながら働くのは間違っているし、
会社や作品の知名度が低くても
働きやすい職場なら幸せになれるだろう。


そのあたりの労働環境を一切考えずに
特定のゲームが好きというだけで就職先を決めるのはナンセンスだ。

まとめ

銀行業界を目指す人が通帳のデザインで就職先を決めるはずがないし、
不動産会社への志望動機と店に掲げている物件情報とは無関係だろう。


それなのにゲーム業界を目指す人だけは
なぜかゲームの好き嫌いで就職先を選ぼうとする。


好きな作品はプライベートで遊べば満足できるわけで、
入社先は会社員として幸せになれそうな会社を選ぶべきだ。
早くこの2つの価値を切り分けて判断できるようになって欲しい。



mclover.hateblo.jp

*1:作品名と会社名の部分はさまざまで、ポケモンとゲームフリークだったりファイナルファンタジーとスクウェア・エニックスだったりする

ゲームを作るのも苦労するけど、プロモーションもすごく難しい


新作の謎解きブログを公開してから約1ヶ月、
脱出ゲームとして作り上げる過程も大変だったが、
知名度を上げるための広報活動にとにかく苦労している。


最近の市販ゲームでも毎日大量にリリースされる新作と
限られた可処分時間の奪い合いのせいで
ヒットさせるために多大な宣伝費が必要というが、
個人制作だとプロモーションに費用をかけることもできず、
どうやれば人気が出るのかわからない状態だ。


20年前に公開した「フロントライン」は100万ダウンロード、
同時期に公開した「ウゴツール」は50万ダウンロードを突破しているが、
ソフトの売り込みは当時より遥かに難しくなった印象。

ゲーム情報まとめサイトは絶滅寸前

freegame-mugen.jp

awplus.jp


スマートフォンもSteamもなかった時代は
インディーゲーム(フリーソフト)のダウンロードリンクを
まとめて掲載するようなポータルサイトがたくさんあったが、
今はほとんどがサイト閉鎖か更新停止状態になっている。


まだ生き残っているわずかなサイトにとりあえず登録したが、
こういうサイトを利用してパソコンゲームを探す人たちは
もうほとんどいないのかもしれない。


nazohiroba.com

nazo-juku.com


幸いにも謎解きや脱出ゲームをまとめるサイトが見つかったため、
こまめにせっせと登録作業をしている。
また、全国の謎解き情報をまとめているDiscordにも情報を投稿した。

SNS上でのシェアを促進

SNSでの宣伝活動は定番中の定番だが、
ゲーム開発者がよほどのインフルエンサーでない限り、
SNS上でちょっと宣伝した程度ではまず効果がない。


そうなるといろいろな人にシェアしてもらって
影響力の強い人に広まることを狙うしかない。



そこでゲームをクリアした人が
ボタン1つで画像と文章が投稿できるよう
SNSシェア用のリンクを用意している。


その際、ゲームのタイトルのハッシュタグも用意しているが、
まだゲームを知らない人に伝わる方が効果が高いので
#謎解き」「#脱出ゲーム」というジャンル全体のタグも付け足した。
ただし人気のあるタグは大量の投稿で流れやすいので一長一短。


togetter.com


クリア投稿はかなり効果があり、
感想も合わせて書き込んでくれる人が多いので
開発者としても一番モチベーションにつながっている。
(定期的にエゴサーチしてまとめサイトに追加している)


幸運を引き寄せてアクセス数が急増することもあるのだが、
1日も経てばその波は落ち着いてしまい、
バズらせることの難しさを痛感するばかりだ。

プレスリリースを送りまくる

少し前に初めてプレスリリースに挑戦し、
1作目の謎解きブログへのアクセスを大きく増やしたので
今回も同様にプレスリリースを送りまくった。


www.gamer.ne.jp


今回もGamerというニュースサイトに取り上げてもらえたのだが、
大きなアクセスにつながった前回と違い、
今回はごく限定された効果しかなかった。


その他のプレスリリースはほとんど不発で、
新作公開という意味では前回よりニュース性があるはずなのに
まったく手応えを感じない散々な結果だった。


何十通も送った上でほとんどが無視されるため
自分のプレスリリースが無価値だという確信が強まり、
精神的ダメージをジワジワと負って辛かった。

実況配信への期待

私の作品はどれでも好きに実況してもらっていいのだが、
最近は慎重派の人が多いらしく、実況はおろか
感想の投稿さえも許可が明言されていないと躊躇するらしい。
そこで前作同様に実況に制限がないことを明文化し、
VTuberのコミュニティサイトにも実況募集のニュースを載せた




幸いにも実況してくれる人が何人か出てきており、
プレイ中のユーザーを観察して喜ぶとともに
その様子を見て新しいネタをいくつかひらめいたので
アップデート要素として反映した。

クリエイター向けハッシュタグ企画に参加

私自身がインフルエンサーでない以上、
SNSでの宣伝効果を高めるには
自分の身内の外に情報を広げる必要がある。


同じようなことを考えるクリエイターがいるようで、
制作物に関する話題を共通のハッシュタグで投稿する提案が
ちょくちょく見つかるので、それらにもこまめに参加する。



こういうのは会社組織ではなく
個人クリエイターだからこそできる支え合いで、
互いのユーザーを呼び込み合うことで
馴染みの薄いジャンルをプレイしてもらう機会にもなるだろう。

まとめ

現時点で公開1ヶ月、プレイ人数は5千人あまりだ。
単純計算なら1日160人ほどが遊んでいることになるが、
人気には非常に波があり、すでに公開直後ほどの勢いはない。


前作は公開3ヶ月で1万人を突破したが、
そこからさらに1万人を超えるのに4年以上もかかっている。


現在、謎解き好きは全国に500万人ほどいるらしいので、
とりあえずその1%である5万人を一旦の目標にしたいが、
ゲームの人気を集めるのは本当に難しくて、作る作業より苦労している。

謎解きブログ「100階建ての無人ホテル」のプロモーションビデオを作りました


nobodyhotel.hateblo.jp


昨日公開したばかりの謎解きブログ「100階建ての無人ホテル」ですが、
前作でいろいろ試したプロモーション活動のうち
効果的だったものはどんどんなぞっていこうと考えていて
まずはプロモーション動画を作りました。


曲は一新しつつも構成や見せ方は前作と同じです。
1作目で苦労しながら試行錯誤したおかげで
曲選びから映像作成まで2時間半ほどで完成させることができました。


自分でも割と気に入っているデキですが、
この動画をきっかけにして
謎解きブログに挑戦してくれる人が出ることを願っています。



mclover.hateblo.jp

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