プチメタ3.0

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Kindleで個人出版する手順

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今回、3冊のKindle本を出版した経験を踏まえて、
Kindleで本を出す流れを簡単にまとめておく。

ちなみにKindleで出版するノウハウに関しては
ネット上を検索すると山ほど出てくるが、
取り巻く状況がどんどん変化しているため、
数年前のノウハウは今の手続きと異なる可能性があるので注意。

また、Kindle出版に関する情報を調べる際は
「KDP」(=Kindle Direct Publishing)という言葉を検索に含めるとよい。
「Kindle」だとKindle端末や読者側の話が引っかかってしまう。

0.作者登録をする

本を作る前に作者登録をする必要がある。
氏名や住所などを入力していくだけだが、
英語で住所を入れるべき箇所があるため、
日本の住所を英語表記に変換するサービスを併用すると便利。

KDP関連を検索するとたくさん引っかかる
「米国での源泉徴収税の免除手続き」に関しては
現在はAmazon.comで売れた分のみ源泉徴収されるルールに変わったため、
日本人向けの書籍をAmazon.co.jpで販売する限りはほぼ不要である。

また、本の売り上げに関して
Amazonの使うアメリカの銀行から日本の口座に振り込んでもらう際に
被仕向送金手数料と円為替取扱手数料が数千円もかかるため、
その手数料がかからない新生銀行に口座を開く、というのが
Kindle出版する人に推奨された手続きだったが、
これに関しても現在は日本の銀行から振り込まれる形になり、
一般的な銀行でも問題なくなった。

1.テキストファイルに文章を書いていく

縦書きかどうかは後に設定するため、
とりあえずテキストファイルに文章をひたすら打ち込んでいく。
本としてそれなりのボリュームにするなら最低2万字は欲しい。

また、見出しや空行、ルビなどの文字装飾を操作するには
でんでんマークダウンの記法を参照し、操作文字を挿入する。

ちなみに本の中からどこかのサイトへリンクを張ることもできるが、
アフィリエイトのリンクなどは禁止されているようだ。
また、Amazon内の商品情報へのリンクに関しても
iOSのKindleアプリからは飛べなかった(Kindle端末からは飛べる)。

2.EPUB形式に変換する

でんでんコンバーターのサイトでテキストファイルをアップロードし、
タイトルや作者名を入れて、縦書き/横書き設定も指定して
EPUB形式のファイルに変換する。
このときに表紙画像も合わせてアップロード(手順5)すると、
表示が含まれたデータになる。

3.EPUBファイルをツールで検査する

EPUB-Checkerなどを使い、ファイルに問題がないかチェックする。
多少のエラーがあっても出版できたりするが、
どこでトラブルにつながるかわからないため、事前に検査しておく方がよい。

ちなみにEPUBファイルはただのZIP圧縮データなので
拡張子をZIPに変更すると中のファイルたちを直接見ることができる。
上記ツールでエラーが見つかった場合、エラー箇所を指す行番号などは
EPUBファイル内部にある別ファイルの位置となるため、
EPUBファイルをZIP形式に変えた上で
該当ファイルの該当箇所を見る必要がある。

EPUBファイルのエラーをなくすためには
手順1でのテキストファイルを修正する必要があるが、
変換された後に出るエラーの原因が
変換前のどの要素にあるのかを見つけるのに苦労する。

私の場合、レベル3の見出し(「###」の記号)が
レベル2の見出し(「##」の記号)よりも前に書かれていたことが原因だった。
小さい見出しが大きい見出しより前に出ているのはダメなようだ。

4.EPUBファイルをiPadなどで読んでみる

自分宛てのメールにEPUBファイルなどを添付して送り、
iPadで開くと「iBooksで開く」というオプションが選べる。

タブレット上で見てみると、レイアウトの雰囲気や
文章の装飾具合の印象がまた違って見える。
ひと通り読んでみて気になるところは手順1に戻って修正する。

5.表紙画像を作る

縦8:横5の比率で縦が1000ピクセル以上あるJPEG画像を用意する。
(細かい規定はKDPのヘルプを参照)
題名のフォントや大きさ、色などは本の印象を左右する重要な要素なので、
適当に作らず、自分が納得するまで作り込む。

「cover.jpg(小文字限定)」という名前で保存し、
手順2の際に原稿のテキストファイルと合わせてアップロードすれば
書籍内の表紙にすることができる。

6.書籍情報を入力する

KDPのサイトに行って、新しい本の情報を登録する。
この作業は出版直前でなくともできるため、
執筆作業を進めながら時間を見つけてやっておくと楽。
特に本の紹介文はいろいろ悩むので、
出版直前に慌てて書くより、少しずつ書き足していく方がいい。

なお、本の題名の「ローマ字」入力には注意すべきだ。
実はこれは英語表記用の文字列となるため、
たとえば「学生」という言葉を「gakusei」と入力するよりも
「student」などと英単語で入力した方がよい。

英語設定にしているiPadや、Amazon.com上では
本の題名が英語表記となるため、
ズラズラとローマ字で書かれたものだと非常にカッコ悪い。

ここでEPUBファイルもアップロードできるが、
プレビューツールはあまり信用ならないので、
できれば発売後に自分自身で本を買ってKindle上でチェックした方がよい。

本の値段に関してはAmazon.com用にドル単位で入力すると
他のすべての地域での値段が自動計算されるが、
Amazon.co.jpの欄だけはチェックを外し、
日本円での価格を手入力するようにする。

ちなみに、印税70%と聞くと
本の価格の70%が利益になる印象があるが、
この価格には消費税が含まれているため、
250円の本なら8%の消費税を抜いた230円に対し、
その70%である161円が儲けとなる。

本を登録するカテゴリに関しては悩むところだが、
実際にAmazon上で登録されるカテゴリは異なるため、
あまりこだわっても意味がない。適当に自動判別されるようだ。

7.出版手続きをする

おおよそ問題がなければそのまま「出版」申請をしてしまう。

本によって数時間~1日ほどの時間差があり、
しかもこの間、手順6の作業がまったくできないため、
本の情報を変更したくても待つしかない。

出版手続きが済むと完了メールが届き、Amazon上に自分の本が載る。
検索して自分の本が出てくるのは非常に感激する。

なお、Kindleは文字サイズをユーザーが変更できるため
ページ数という概念がないのだが、
買う前に本のボリュームを推測しやすいよう
Amazon上では「紙の本の長さ」という表現で
ページ数の目安が掲載される。


これに関しては出版されてから数日後に
自動計算されたページ数が勝手に載る。
5万文字ほどの私の本で84ページだったので
1ページあたり570~600文字で計算されているようだ。

8.著者ページを作る

Amazonは著者ページを作る機能があり、
自分の本と著者ページを関連づけておくと
それぞれの本の作者情報から著者ページへ飛ぶことができる。

これは著者セントラルに著者としての情報を入力し、
自分の本を検索して登録するだけだ。
こんなに簡単でいいのか、というほど簡単に本の登録ができてしまう。

9.本を改訂する

発売したあとでも自分の本を読み返していると
いろいろ気になって文章を修正したり追加したりすることがある。
この場合も手順1~4を繰り返して満足いく状態まで仕上げた後、
手順6にて「版」の数字を増やし、
再度EPUBファイルをアップロードして出版申請をするだけだ。

何を変更しても手続きが終わるまでに数時間待たされるのがネックで、
本の情報を更新しただけで待たされてしまい、
EPUBファイルの再アップロードができなかったり、
本データの更新手続きが終わるまで
紹介文を書き換えられなかったりする。この時間が一番やきもきする。

また、更新されたデータをKindle上で反映するには
読者自身がAmazonに更新依頼をする必要がある。

一番大変なのは、文章を書く手順1と
できあがった本を読んでチェックする手順4だ。
何度も修正して何度も読む。ここが一番つらい。

慣れると手続き自体は非常に簡単で、
まさに誰でも本が出せる時代が来た、という感じだ。
他人に伝えるネタを持っている人は
ぜひ時間を見つけてKindle出版にチャレンジして欲しい。
自分の本が発売される達成感は格別だ。

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