実用書の良し悪しは、自分にとって知らなかった知識が
どれだけ多く含まれているかで決まる。
たとえ良書であっても、既知の情報しか載っていないと
自分にとって価値がないと感じるだろう。
逆に言えば、自分にとって当たり前のことでも
それを知らない人がいる限り、価値がある本になる。
大切なことは、いかに噛み砕いた解説が
適切な順番で掲載されているかと、
説明内容にいかに説得力があるかということだ。
そう思ってこの本を書いた。
就職活動をする学生を指導するにあたって、
ごく当たり前のことを彼らが知らないことに驚いた。
「いちいち言うことでもないか」と思うようなことでも
誰からも教わる機会がなければ知らなくて当然だ。
世の中には知らないだけで損をすることがあるが、
損をしていること自体に気づかなければ、ずっと直らない。