プチメタ3.0

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就活の早期化は学生にとってもチャンスだ

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就職活動で近年、特に騒がれるのが開始時期の早期化だ。

実際に就活の最前線を見ている私としてはリアルに感じる変化で、
卒業学年の1つ下の学年(4年制学校なら3年生)の
12月には受験が普通に始まっている。
卒業まで1年以上も残っているのに、だ。

早期化について、よく言われる問題点は
「学生の本来の目的である勉強に弊害が出る」
「学生が成長しきる前の段階で採用決定をしないといけない」
「青田買い合戦(早い者勝ち)になって不公平だ」
というあたりだろう。

問題だ問題だ、と叫ぶ人はよく見るのだが、
しかしながら就活開始時期を一律で決めると
逆に辛い思いをする可能性がある点については
考えに入っていない気がする。

就活生を大雑把にカテゴリ分けすると、

A.実力が高く、行動力もある学生
B.実力は低いが、行動力がある学生
C.実力は高いが、行動力がない学生
D.実力も低く、行動力もない学生


の4種類に分けられる。

今の就活で早くに内定を決めるのはA・Bの学生だ。
実力はもちろん必要なのだが、
何より行動力(活動の量と早さ)が決め手になる。

たとえ実力が低くても、いや、低いからこそ
早くに行動を開始し、人一倍動くことで内定を手に入れられる。

もし就活開始時期を一律で決めた場合、
行動力によって差をつけることができなくなり、
確実に実力の高い学生が早く内定するようになる。
上記で言えばAの学生だけ、
またはA・Cの学生だけが早くに就職先が決まる。

本人の努力不足で実力が低いのは自業自得だが、
素質や向き不向きでどうしても実力に差が出る。
しかし、今は早期化のおかげで
中の下といった実力の学生でも
どんどん活動すればかなり早い段階で内定をねらえる。

採用する側の会社にとっても同様だ。

X.知名度の高く、人気の大企業
Y.知名度が低く、不人気の中小企業


この2種類の企業が同時に採用募集した場合、
確実にXの企業に学生が集まる。
実力の高い学生の大半もまずXを受験する。

Yを受験するのはXを不合格となった学生だけだ。
おこぼれしか回ってこない中小企業は
ますます大企業に敵わなくなる。

しかし、採用活動開始時期の規定がないおかげで
大企業が開始する前に募集をかけたり、
人気企業よりも早くセミナーを開いて
学生の目を中小に向ける作戦が狙える。

フライングにペナルティがない今だからこそ、
足の遅い者でも早くスタートを切ることで
自分より速い者より先にゴールができるのだ。
全員が一斉にスタートを切れば足の遅い者に勝ち目はない。

要は就活開始を一律化すると
「強者が必ず勝つ」という流れになる気がする。
そこを踏まえても「早期化を防ぐべし」と言えるかを聞きたい。
早期化が解決した場合に自分、もしくは自分の子供は
本当に就職で勝てる人材なのかを聞いてみたい。

どちらに転んでも痛くないのは
「A.実力が高く、行動力もある学生」と
「X.知名度の高く、人気の大企業」だけだ。

そして「早期化は問題だ」と安易に叫ぶ人ほど
「D.実力も低く、行動力もない学生」に当てはまる人な気がする。
行動しない理由を自分以外に見出したくて
「そもそも就活が早すぎる。勉強に集中できない」と
言い逃れしているのではないか。
そういう人は就活開始が一律化されたとしても
どっちみち行動できないのではないか、と思う。

就職指導をする者は今の時期、
「どんどん活動しろ。さっさと行動を起こすのだ」と
学生をせっつく。
なぜなら学生にとって実力を向上させる努力より、
行動力を上げる努力の方が遥かに楽だからだ。

先ほどの例で言えば、

A.実力が高く、行動力もある学生
B.実力は低いが、行動力がある学生
C.実力は高いが、行動力がない学生
D.実力も低く、行動力もない学生


のうち、「D→B」「C→A」の変化は容易だし、
今の就職状況だと確実に勝率が上がる。
しかし「D→C」は非常に大変な上に効果が薄く、
「D→A」は無茶というものだ。

「面倒だ」「先延ばしにしたい」と学生は思うかもしれないが、
早く行動するだけで希望に近い将来が手に入るなら
これほど楽なことはない。一番面倒を感じない手段なのだ。

就活の早期化は確かに大きなマイナスもあるし、
「勉強」を目的として考えると
就活のために授業に出席できないのは不便だ。
個人的にも受験時期が一律化される方がいいと思う点も多い。

しかし、「就職」を目的にした場合は
実力が低い者にまで公平にチャンスが回ってくるという
かなりおいしい一面もある。

要するに、今、負けている者は
早期化が解決したところで勝てるわけではないのだ。
むしろ本来は負けてしまう者でも早期化の今なら勝てる。
くれぐれも負けそうな理由を早期化のせいにしないで欲しい。


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