マンガなら「奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール」、
映画なら「縞模様のパジャマの少年」のような
嫌な予感が漂う中で最後にズドンとくるタイプの作品が好きで、
エグければエグいほど
「よくこんな後味の悪い展開を思いつくなぁ」と感心してしまう。
ただひたすらに悪趣味なだけなのもダメで、
楽しさと不安をうまくコントロールしながら
ある部分で絶望を感じさせるような作品が好きなのだ。
そんな中、先日読み終えた「さよならハルメギド」は
わずか3巻で完結しながらも絶妙な読後感を味わわせてくれた。
母子家庭の親子たちが暮らす施設で
子供の視点から大人の嫌な部分をありありと見せてくる。
子供時代の無邪気なワクワクに共感つつも
大人になった自分にはその裏側が透けて見えてしまう。
「わざわざ嫌な気持ちになるために読むなんて」と言う人もいるだろうが、
これは要するにジェットコースターみたいなもので、
非日常なスリルを味わいたいのだ。
こういった作品が他にもあればぜひ教えて欲しい。