豪雨に地震、台風と今年はやたらと大きな災害が多いが、
そんなときにふと疑問に思うのが、
災害に経済効果があるのかどうかだ。
経済成長に消費は必須だが、
今は経済的不安が広がっていて個人も企業も貯め込むばかり。
となると、強制的に消費させる状況があれば
経済効果につながるのではないだろうか。
たとえばスマートフォンを落として画面が割れたら
個人としてはかなりショックだし、
修理のためにかかる費用は損失になるが、
マクロな視点で見れば
その出費は誰かの儲けにつながり、GDPを押し上げる。
災害はさまざまな不幸や不便をもたらし、
人々や企業の稼ぐ力を弱体化させてしまう。
これはもちろん一時的には経済損失となるが、
十分な経済力があれば直ちに回復させようとするはずだ。
そういった元の生活を取り戻すために
資金を投じざるを得ない側面に注目したい。
家を直し、車を買い直し、施設を修復する。
個人の貯金や企業が内部留保していた資金、
場合によっては寄付や税金が投入され、
いずれにしても予定外の出費が強制される。
これによって新たな利益や需要が生まれているのではないか。
時価100万円の車が100台壊れたら「被害額1億円」と言えるが、
その後、それぞれの持ち主が200万円の新車を買い直したら
「経済効果2億円」とも言えるのではないか。
マイナスだけを積算した値ではなく、
副作用で生まれたプラス面も合わせて考えてみたい。
この件についていろいろと調べてみたが
上記の資料ぐらいしか見つからなかった。
災害が生む経済効果については
人の不幸を歓迎するような倫理的な問題が絡むので
表立って議論しにくいところだが、
長期的な視点で災害が経済にどう影響しているのかを知りたい。