就職活動中の学生の大半は
「さっさと内定してしまいたい」と考えている。
確かにストレスとプレッシャーを感じ続けるのは負担だし、
早く内定して安心したいと思うのは当然だが、
簡単に内定が出たらそれはそれで怖い。
内定するという目標を叶えるだけなら
簡単に合格する会社はありがたいかもしれないが、
そもそもなぜそんなに簡単に内定が出たのかを考えるべきだ。
受験者の能力がズバ抜けて高かった
同年代の学生と比べて圧倒的に能力が高く、
どの会社からも評価される学生だからこそ簡単に内定したパターン。
この場合は受験者の市場価値が高かった結果なので何の問題もない。
楽に内定したいなら自分の価値を上げる努力をする。
これが就活の難易度を下げる一番正しい唯一の手段だ。
不人気な会社でライバルが少なかった
待遇条件や業務形態に人気がなく、
受験者が少なかったために簡単に内定したパターン。
「知名度が低いだけで実はいい会社」というなら問題ないが、
働く上で大きなマイナス面があり、
その点を敏感に感じた就活生たちが敬遠した会社の場合、
条件の悪い企業に受かっただけという可能性がある。
大量に辞める前提で大量に雇用された
採用人数が多ければ合格率も高まることになるが、
なぜそんなにも採用するのかを考える必要がある。
大きなプロジェクトを始める場合や新しく支社を作る場合、
会社が急成長している場合はいいのだが、
新入社員がどんどん辞めていくために
大量の人数を毎年採用している場合は危険だ。
結婚・出産などの生活環境の変化や
ステップアップのための退職はどこの会社でも起こるが、
次々と人が辞めていくのは
給料が安すぎたり雰囲気が悪かったり業務がキツいなど
労働環境に問題があるだからだ。
まとめ
就職活動が辛くて面倒なのはわかるが、
だからといって楽に内定が出る会社を探すのは危ない。
就活自体は簡単に終わるかもしれないが、
その後の社会人生活でそれ以上の苦労をするなら何の意味もない。
就職活動で失敗をしないためには受験難度だけにとらわれず、
採用する側の都合も踏まえた客観的・中立的な視点で考えるべきだ。
どうしても売りたい商品だとしても
「すぐ壊す・失くすから買ってくれる人(=人が居つかない会社)」
「値段が安いから買ってくれる人(=待遇条件が悪い会社)」
に売り込むのは間違いなのだ。
適正な価格で買われ、大事に使ってもらうには
商品価値を上げる(=人材価値を高める)しかない。
高くて貴重な品物なら誰でも大切に扱うからだ。