マイナンバーカードが発行され始めて6年ほど経ったが、
即座に発行手続きをした私からすると
いまだに入手していない人の気持ちがわからない。
マイナンバーカードを敬遠する人が考えそうな
「いらない理由」に反論してみる。
×番号で管理されたくない
マイナンバーカードを発行しようがしまいが、
個人番号自体はすでに全員に割り振られている。
カードはあくまでそれらの情報を格納した入れ物に過ぎないので
いずれにしろ番号での管理は避けられない。
そもそも各自が契約しているスマートフォンは
電話番号で一括管理されているのではないのか。
今さら番号による情報管理を嫌がる理由がわからない。
×カードの紛失が心配
マイナンバーカードに限らず、免許証や保険証やスマホなど
個人情報が詰まったものを日常的に持ち歩いているくせに
なぜマイナンバーカードに限って紛失を心配するのか。
どうせ他のカードと一緒に財布に入れるわけで、
プライバシーに関わるものを落とすリスクは変わらないし、
持ち物をなくさない心がけはいずれにしろ必要だろう。
×マイナンバーが漏れると個人情報を奪われる
マイナンバーが漏れることを極端に恐れる人がいるが、
どこにある何の機械に番号を入力すれば
個人情報が表示されるのか教えて欲しい。
もしそんな機械があればマイナンバーカードがなくても
適当な番号を順番に入力していけば
次々と個人情報が手に入るわけで、
カードを発行しなくてもリスクは同じだ。
また、各企業はマイナンバーなどなくても
顧客に関するさまざまな情報を持っており、
単に規則やモラルのおかげで悪用されていないだけだ。
マイナンバーカードの有無とは無関係に
個人情報はすでにいろいろな他人の目に晒されている。
×カードの必要性を感じない
あくまでこれまでの生活で利用していなかっただけで
その有用性を知らないだけだ。
スマートフォンが普及する前は
スマホなど必要ない日々を送っていたわけだが、
今となってはスマホなしの生活は考えられない。
政府はマイナンバーカードの普及率を向上させるべく、
今後さまざまなサービスや手続きに
マイナンバーカードを絡めてくるだろう。
mynumbercard.point.soumu.go.jp
すでにマイナポイント事業として
マイナンバーカードの所有者だけに
金券代わりのポイント付与が行われている。
また、先日公開されたワクチン接種証明書アプリについても
マイナンバーカードを通して
個人情報を確認する仕組みになっている。
健康保険証としての利用も始まりつつあり、
マイナンバーカードを前提とした場面が増えてくるだろう。
×すでに身分証明書を持っている
マイナンバーカードは
運転免許証、パスポートに次ぐ最強の身分証明書だ。
社員証や学生証のような民間企業の発行した小規模なものは
偽造されたものかどうか確認しようがないため、
国が発行し、誰もが目にしたことがある身分証の方が強い。
かさばるパスポートを持ち歩くのは面倒だし、
免許証がない人にとってはマイナンバーカードが絶対に便利だ。
運転するために取得する免許証や
渡航するために必要なパスポートと違って
マイナンバーカードは純粋に個人情報を証明するためのものであり、
誰でも無料で手に入れることができる。
今後、「全員が持っているはずの身分証」として
免許証以上にその地位を高めてくるだろう。
×所有する資産情報と紐づけられたくない
前述したように、カード発行の有無とは無関係に
すでにマイナンバーは各自に割り当てられているため、
カードがなくても番号と個人を紐づけることは可能なのだが、
自分の資産情報を把握されたくないというのは
脱税でもしようと考えているのだろうか。
いかなる資産を持っていようが
氏名や住所などの情報とともに登録されているはずで、
時間をかければ個人がどんな資産を持っているか把握できるし、
世の中の資産の動きをつかむために
確定申告や税務署などといった仕組みがある。
マイナンバーカードを発行するかどうかと
資産情報を紐づけるかどうかは別の話だし、
後ろめたいものがないなら紐づけられても問題がないはずだ。
×マイナンバーカードの発行に手間がかかる
カードの発行申し込みはスマホでもパソコンでも郵便でも
街なかにある証明写真機でもできるようになっており、
わずかな時間で申し込むことが可能だ。
できあがったカードの受け取りは
窓口に出向く必要があるので多少面倒だが、
カードを持っていないことによる不便を考えると
取りに行く手間の方が圧倒的に軽い。
カードの受け取り時に登録するパスワードと暗証番号については
スマホのメモアプリなどにも入れておけば
必要なときにすぐ確認できて便利だ。
まとめ
つべこべ言わず、さっさとマイナンバーカードを発行すべきだ。