プチメタ3.0

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客であっても店にお礼を言うのが自然な理由


店で買い物をしたときに
客が礼を言うことに拒絶反応を示すがいる。
お金を払っている側は店に対して
恩など感じる必要がないという考えなのだろう。


こういう人は金を払う側が立場が上だという意識があり、
レストランで店員に横柄な態度を取ったり、
自分が働いているときの鬱憤を晴らしたりする例も多い。


私は若い頃にコンビニでアルバイトをして
商品を渡したときにお礼を言って去る客が
店員から見ていかに気持ちのいい存在かを知ったので、
それ以来、レストランでもショップでも礼を言うようにしている。


そもそも客が店に対して例を言うのは
それほど不自然ではないように思う。




取引の原形は物々交換だ。
互いが希望する物品の価値が同じだと両者が認めれば
あとはそれらを交換するだけ。


魚の方が価値が高いとか、肉の方が優れているなら
この取引は成立しないことになる。




この際、おそらく互いに礼を交わしたはずだ。


この礼は「取引をしてくれたこと」に対するものであり、
どちらかが損や我慢をしたわけではない。
互いが承諾しなければこの取引は行えなかったわけで、
相手が交渉に同意してくれたことに対する感謝だろう。




ならばこの場合の肉が金銭に置き換わっても同じではないのか。
魚を差し出す側からすれば
その対価として金銭を受け取るのはごく当然であり、
ここには価値の差はないのだ。


取引というのは相手に拒まれると成立しないわけで、
相手の提案を断る権利は両者にある。
金を持っていても物やサービスを提供してもらえなければ
自分の希望は叶わないわけだから、
取引に応じてもらえたことに対する感謝は自然な行為だろう。




相手が提供するものと同じ価値の金銭を差し出しているだけなのに
なぜか自分の方が立場が高いというズレた認識は捨て、
取引成立に対する感謝として
気持ちよく礼を言えばいいんじゃないだろうか。

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