子供の頃は親にまぶたを押さえられて
強引に目薬をさされた記憶があるが、
ある程度の年齢になると自分で点眼する必要がある。
しかし自分で目薬をさそうとすると、
眼球と目薬との距離感をつかみつつ
瞳に水滴が落ちてくる恐怖を乗り越えなければいけない。
この「向かってくる水滴を見つめたまま目を閉じない」が非常に難しく、
ついついまぶたを閉じてしまったり
目ではない場所に落下させてしまったりする。
かといって目のふちに容器を接触させるのも不衛生だ。
そこで私が開発したのが「鏡越し点眼法」である。
片手に持った手鏡の中の自分と目を合わせつつ
反対側の手で白目の部分を狙って点眼するのだ。
これだと眼球と目薬との距離を横から測れる上に
水滴自体を見つめなくていいので、
ほとんど恐怖を感じずに済ませることができる。
私はこの方法を思いついて以来目薬が怖くなくなったが、
同じく自分で目薬ができなかった妻も
この方法で弱点を克服することができた。
目薬が怖くてひとりでできない人は
ぜひこの鏡越し点眼法を試して欲しい。