
「株主優待」というのは自社の株を一定数保有する人に対して
その企業のサービス券や商品がもらえる制度のことだが、
これをありがたがる人の気持ちがまったくわからない。
すかいらーくホールディングスの株の購入も考えています。
100株の保有で2000円分の株主優待券が電子チケットとしてもらえ、
1000株保有では最大1万7000円分がもらえるんです。
しかも年に2回あるため、年間合計で
最大3万4000円分で、すごいお得ですよね。
1株3398円(3月17日終値)なので、1000株保有するには
340万円分ほど購入しなければならないんですけどね。
――― AERA DIGITAL 2026年3月21日の記事より
確かにすかいらーくが発表している株主優待の情報を見ると
1000株以上の保有で34000円分の金券を贈呈ということだから
制度に関する情報としては何も間違っていない。
しかし340万円の投資に対して34000円のリターンというのは
利回りとして見ればわずか1%だ。
株式(投資信託)のインデックス投資なら平均利益は年5%前後、
税金や手数料を引いても株主優待よりはよほど高い。
そして優待でもらえる金券はすかいらーく系列の飲食店でしか使えず、
売店での使用も第三者への転売もできないとのこと。
それなら単なる現金である配当金で受け取れば
飲食に限らずいろいろなことに使えるし、貯金も譲渡も自由だ。
株を買って資産にするだけではなく
保有することで割引券や商品をもらえるので、
賢いお金の使い方をしている気持ちになりますね。
――― AERA DIGITAL 同記事より
株を買うというリスクのある行為をしている以上
それに見合うリターンをきっちりと得るべきなのに、
一般的な配当金よりも得する度合いが少なく、
用途も限定される株主優待で満足するのは賢いとは言えない。
企業側にしてみれば自社のサービス内でしか使えない上に
金券なら原価分だけのコストしかかからない
(定価1000円の食事を無料提供しても材料費しか損をしない)ので
株主がそれで納得してくれるならかなり都合がいいのだ。
上記の記事はあくまで一例だが、
同様にメリットの薄い優待がゴロゴロしているので
定期的に商品や金券がもらえるというだけで喜んでいる人は
今一度、投資額に対して見合う利益が得られているか確かめた方がいい。
ちなみにアメリカでは株主優待はほとんどなく、
おそらくそんな制度を設ければ株主から文句が出るだろう。
株主優待といえども投資には違いないのだから
このあたりの損得はシビアに考えて判断したいところだ。
