すでに７歳になった姪だが、
人間が育っていく過程をリアルタイムで見ると
１歳半を過ぎたあたりからの急成長ぶりがスゴかった。
自由に歩けるようになり、感情表現が豊かになった頃、
姪が皿に盛ったイチゴを食べていた。
それをじっと見ていると突然、姪が新しいイチゴを手に取り、
こちらを見ながら少し高く持ち上げた。
まだ言葉はしゃべれないものの、
間違いなくこれは「食べる？」という仕草だった。
あくまでも私の返答を待ってから
そのイチゴを食べるかどうか決めようという感じだった。
これにはとても驚いた。
それまではすべて自分優先で
自分の思い通りにならないと泣き出すし、
好物は他人が食べてる物でも欲しがるぐらいだったのに
よりにもよって大好物のイチゴをひとつ差し出してくるとは。
自分の利益を差し置いても、
身近な人に親切にできるという考えに人間っぽさを感じた。
あまりにビックリして「ううん」と首を振ると
姪は「あら、そう」という感じで軽く頷き、
そのイチゴを口に放り込んだ。
