医療保険や生命保険を利用するときに
積立型と掛け捨て型で悩む人が多いだろうが、
個人的には掛け捨て型の方が圧倒的にメリットが高いと思う。
(高額療養費制度があるため、保険自体不要という意見もある)
「どうせ保険料を払うなら最終的に金が返ってくる積み立て型の方が…」
という気持ちはわからなくもないが、
毎月、掛け捨て型よりも高い保険料を徴収され、
満期になるまで引き出せないという不便さの割にリターンが低い。
適当に調べた上記の積み立て型保険(ゆとり資金プラン)の例で見ると、
30歳から65歳までの35年間払い続けて
支給される給付金が払った金額の112.4%。
つまり35年間かけて12.4%しか増えないので
利回りで考えると1年あたり0.35%ほどにしかならず、
投資という意味ではあまりにも儲けが悪い。
(10年かけて給付されるので実際にはもっと利回りが下がる)
病気や入院によって保険を利用した場合に
満期時の給付金が減額されるのかどうかがわからなかったが、
もしそうだとすると投資効率はさらに落ちるだろう。
しかも35年間のうちに保険会社が倒産する可能性もあり、
生命保険契約者保護機構があるとはいえ、満額は保障されない。
今の時代、特定の会社が35年間潰れないことに賭けるのは危険だ。
それを考えると保険料の安い掛け捨て型の保険に入り、
浮いた分でリスクの少ない投資信託でも買った方が遥かに利益が出るし、
保険会社の倒産や保険の利用などとは無関係に運用できる。
途中で金が必要になったら
投資信託を解約すればいいだけなので小回りも利く。
もっと安全にいくなら変動10年の個人向け国債でもいい。
上記の積み立て型保険の利回りよりはマシだし、
原則として元本保証される上、2年目以降はいつでも解約できる。
元金が増えるなら積み立て型の方が得だ、と安易に考えず
かかる時間と奪われる自由度、考えられるリスクを踏まえ、
もっと都合のいい他の手段がないか考えてみるのが大事だと思う。