ネイティブだからといって英語が教えられるとは限らない、という話。
この意見には強く同意したい。
自分の欲しい知識を持っている人に教わったとしても
自分もその人と同じ状況になるとは限らない。
何かを教えるには対象となる知識に精通しているだけでなく、
教える能力自体が備わっている必要がある。
講師を選ぶ際にその意識が抜けてしまっている人が非常に多い。
「教える」というのは、自分が知っている知識をただ話す行為ではなく、
「相手のことを望む状態に変化させられる」技術なのだ。
たとえオリンピック選手に習ったところで
そのスポーツがうまくなるとは限らない。
それよりも、オリンピック選手をたくさん生み出した
経験を持つコーチに習うべきだろう。
そのコーチがたとえスポーツが苦手でも
教える能力に長けていれば問題はない。
よく「○○の受賞者を講師に迎えたセミナー」や
「○○で有名な△△氏による講座」などという売り文句があるが、
教える能力・説明する能力が低い講師の場合は
ひどくつまらなく、価値のない授業だったりする。
逆に、自分が何かの分野で上達し、
その技術を先輩風を吹かせて誰かに教えようとすると、
相手が自分と同じようにできるとは限らないことを痛感させられる。
自分の理解している情報を相手に理解させるのはなかなか難しいのだ。
学校にしろ本にしろテレビにしろ、
新しい知識を得られる機会はいろいろあるが
教える能力の高い題材から学ぶ方が
楽で確実だ、というのを忘れないようにしたい。
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