プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、資産運用や英語学習、自己成長に関することなど。


ニュースから想像するゲームと意外と違う「ポケモンGO」

Pokémon GO

Pokémon GO

  • Niantic, Inc.
  • ゲーム
  • 無料
社会現象となっている「ポケモンGO」だが、
実際にプレイしてみた雑感を書いてみる。


ニュースでの報道や騒がれ方から想像するゲーム性と
実際のゲーム内容には結構なズレがあるように感じる。

最初に評判を聞いたときには
現実の世界の中にいるポケモンを
カメラを通して探し出すものと思っていたが、
実際には平面マップ上で、
自分の近くに現れたポケモンのアイコンをタッチするゲームだ。

ポケモンは至るところに定期的に出現するが、
(200メートル歩けば複数見つかるぐらいの頻度)
15メートルぐらいまでの距離に近づかないとタッチできない。
しかし、ゲームを起動した状態で歩けば
近くにポケモンが出現したときにバイブするため、
実は画面を注視して歩く必要はない。

マップ上に現れたポケモンをタッチしたあとは
ポケモンにノーバウンドでボールをぶつけるミニゲームになり、
ここにカメラ越しの映像が合成されて
いかにも現実の世界にポケモンがいるような風景になる。
プレイ経験のない人がこの様子を見ると
歩きスマホをしながらカメラ越しにポケモン探しをするゲームだと誤解する。

実際にはAR機能を切った方がポケモンを捕まえやすいので
現実世界とポケモンの表示が面白い具合になってて
SNSに投稿するために画面キャプチャするとき以外は
AR機能をオフにして遊ぶプレイヤーがほとんどになるだろう。


意外と厄介なのはポケモンを捕まえるときの距離感のつかみづらさで
画面から受ける印象よりも実は遠いことが多く、
ノーバウンドでボールをぶつけようとしても
手前に落ちてしまうことが多い。
特にズバット(コウモリ型のポケモン)の距離感は異様にわかりにくい。


ポケモンを捕まえるためのボールは消耗品で、
「ポケストップ」と呼ばれる場所から手に入るが、
これが現実の石像やランドマークと連動しているのが楽しい。
ポケストップ目当てで歩くことで地域のいろいろなオブジェに気づく。
ただ、ポケストップに近づいてもバイブしないのは残念で、
そのために定期的にスマホの画面を見ないといけない。

ポケストップからアイテムを取っても5分ほどでまた取れるようになる上、
誰かがそこでポケモン出現率アップのアイテムを使うと
他人もその恩恵を預かれるので、
下手に歩き回るより、その場に滞在して
勝手にポケモンが湧くまで待つ方が効率がよくなる。
たくさん人が集まる場所では
誰かがアイテムを使ってくれる可能性が高まるので
これが大勢が一ヶ所でたむろする光景につながっている。

いらないポケモンは進化用のアイテムに変換できるので
捕まえたことがあるポケモンでもゲットする価値がある。
進化したり強化して強くなったポケモンは
500メートルおきぐらいに見つかる「ジム」と呼ばれる闘技場で
誰かが設置したポケモンと対戦することができる。


他人が制圧するジムの耐久力(名声)を下げると
代わりに自分のポケモンを番犬として設置できるが、
攻め手の方がかなり有利なので、
短時間ですぐ別の誰かがジムを制圧してしまう。

さて、ゲームとしてレビューしてみる。

「ポケモンGO」は散歩する動機付けとしては素晴らしいアプリで
いろいろな場所をウロウロしてみたくなるし、
ポケモンの卵を孵化させるために長距離の散歩もしたくなる。
街を歩くだけでそこらじゅうにプレイしている人がいて、
久しぶりにゲームが社会現象になったことに嬉しく思う。


しかし、プレイする目的が

A.ポケモン図鑑を埋める
B.強いポケモンを探す
C.ポケモンを進化させて強くする
D.自分の強いポケモンをジムに設置する

の4種類なので、おそらく大半のプレイヤーは
目的Aがある程度終わったところで飽きる。
今のポケモンGO騒ぎはせいぜい1~2週間と予想する。

「ポケモンGO」をプレイするには
移動している間もアプリを起動しっぱなしにしないといけない上、
GPSを使うこともあってバッテリーの消費が激しい。
これはスマホ利用という点ではすごく不便だ。
他のゲームを遊んだり、誰かとメッセージをやり取りしたり、
地図を調べたり、Webサイトを見たりする作業が
「ポケモンGO」のせいで制限されてしまう。
この不便さに耐えきれなくなったあたりで
話題性で飛びついていた一般のプレイヤーが離れるのだ。


ゲーム好きの人は目的Cをしばらくがんばるだろうが、
世の中のあまりにも強いプレイヤーたちとの
圧倒的レベル差を感じたあたりで他のゲームに浮気する。

そして「まだポケモンやってるの?」と言われてもやり続ける人が
とんでもなく強いポケモンを
各地のジムに設置する、という流れになるだろう。
そうなると一般の人にとっては
ジムは絶対倒せないボスキャラみたいな場所になり、
ますます目的Dとは無縁になる。

要は特定のスポーツ選手が一時的に話題になって
突然、あるスポーツのファンたちが全国に出現する現象と同様、
話題性と期待でプレイしたくなった人が一気に増えただけだ。
大半のプレイヤーはいつまでも熱意を維持し続けられるほど
ポケモンを鍛える労力とスマホ利用の不便さに耐えられない。

興味がある人は今のうちにプレイしておく方がいい。
周囲からプレイヤーが減ってくると
ポケモンの画面を表示して歩くこと自体に抵抗を感じるようになる。

総アクセス数