プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、自己成長や資産運用、ゲーム作りに関することなど。


クラウド版のバイオハザードに心底ウンザリした


www.residentevil.com


バイオハザード7 レジデント イービル」はPS4をはじめとする
さまざまなプラットフォームで発売されているが、
Nintendo Switch向けにはクラウドバージョンが提供されている。


本来、ゲームに関する大半のデータは
ゲーム機の内部に保持されており、
グラフィックの計算や操作に対する判定は
すべてゲーム機本体で処理するようになっている。
そのため、高品質なゲームほど高性能なゲーム機が必要になる。




これに対してクラウドゲームというのは
インターネット上にあるサーバーがゲーム機を肩代わりし、
最終的な映像情報だけをプレイヤー側に配信してくる。
つまり、インターネットの向こうにあるパワフルなマシンまで
コントローラーのケーブルが長く伸びているイメージだ。


家庭にあるゲーム機はコントローラーの操作情報をサーバーへ送り、
サーバーが作った映像を受信するだけなので、
それほどパワーがなくても高品質なゲームがプレイできる。

実際のプレイ状況

クラウドバージョンのバイオハザード7では
最初にクライアント用ソフトを無料でダウンロードする。
これにはゲームデータが含まれていないので、わずか63MBしかない。


プレイを開始してから15分が経つと
体験プレイ終了のメッセージが表示されるが、
180日間プレイできるチケットを2000円で購入すれば
そのまま継続してプレイできる

その後公開されたバージョンで買い切り型に変更された。




いざプレイするとグラフィックはかなり綺麗で
他のSwitch用ゲームよりも圧倒的な迫力がある。
このレベルがプレイできるのはスゴイ、とこの時点では期待した。




画面左上にはWi-Fiの電波マークのようなものが常に表示され、
サーバーとのデータのやり取りの安定具合を表すが、
なぜか4段階のうち下から2つ目のレベルを指している。
ちなみにSwitchはテレビ出力・無線LAN接続した状態だ。




我が家のルーターまでのダウンロード速度は平均90Mbps。
そこからさまざまな機器を無線LANで接続しているが、
日頃、YouTubeやAmazonプライムビデオに関しても
ほぼ最高解像度で視聴できているし、
何かをダウンロードするときの速度も問題ない。




メーカーが公式で提示している8Mbpsという基準も
大きく上回っているので推奨条件は十分にクリアしているはずだが、
いざプレイしてみると操作に対して映像が0.5秒ほど遅れる


時間にしてはわずかだが、
こちらが予想している反応と常にズレるので
自分でプレイしていながら酔いそうになる。




実際に動画でコントローラーの操作と
画面の動きを比較してもらうと遅延具合がよくわかるだろう。


このズレがシューティングゲームとしては致命的で、
さんざんFPSやTPSを遊んできた経験がありながら
ヘッドショットがなかなか当たらず、
最初の戦闘で2回もゲームオーバーになった。


その後なんとか突破したものの、あまりに先が思いやられたので
初心者向けの難易度に変えることにした。
しかもプレイ途中で難易度が変えられない仕様なので
中断してもう一度最初からやり直した。




その後も操作の遅延のせいでさんざん苦戦させられ、
たまに音も飛ぶというストレスな状況が続いた。
通信が不安定になると
YouTubeと同様のブロックノイズが出る。




ひどい場面だと画面が止まったり映像が飛んだりする
そのせいでボス戦はもちろん、ザコ敵にもひどく苦労した。
弾薬も回復薬もずいぶん無駄になった。




さらに状況がひどくなると警告メッセージが表示され、
この状態が長時間続くと強制的にゲームが終了されてしまう
山場を超えたところでセーブもされないまま
何度か強制終了されたので心底ウンザリした。

クラウドゲームの問題点

半年間に対して2000円という料金は十分に安いと思うが、
プレイの遅延は想像以上にストレスだった。
ルーター側のログを見ると
ダウンロード量は1時間あたり1GB程度だったが、
それでもゲーム中の大半で遅延が発生した。


遅延がどの程度ストレスになるのかは
ジャンルにもかなり左右されるだろう。


動き始めが遅れるのはそれほど問題ないが、
スティックを離してからもしばらく動いてしまう上に
その遅れ具合が常に変化するので
狙ったところで移動や振り向きを止めるのが非常に難しい。
そういう意味で3Dシューティングは一番相性が悪かった。


www.itmedia.co.jp

www.itmedia.co.jp

クラウドゲームはGoogleのSTADIAなどでも話題になったが、
環境のせいでプレイに失敗すると
かなりの理不尽さを感じることを痛感した。


MMORPGをはじめ、タイミングやスピードを要求しない作品なら
そこまでストレスは感じないかもしれないが、
このあたりが解決されない限り、
クラウドゲームは受け入れられないだろう。


※2022年11月12日追記
mclover.hateblo.jp

反面、続編となる「バイオハザード ヴィレッジ」は
非常に楽しむことができたので、
ぜひそちらのレビューも読んで欲しい。



mclover.hateblo.jp

総アクセス数