プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、自己成長や資産運用、ゲーム作りに関することなど。


想い出の青木先生


女の先生というのはどこか不思議な魅力がある。
「先生」という職業のせいだろうか。
とてつもなく大人の女性であるような印象を受けるのだ。


小学校の2年6組、3年3組と2年間、
私の担任であった青木先生、
もしかしたらあなたは私の初恋かもしれません。


他の先生とは違って20代前半という若さのためか、
はたまた姉という存在が欲しかったせいか、
私はあなたに強く惹かれていました。


8歳の頃ですから恋愛感情ではないと思いますが、
とても慕っていました。
ただ優しいだけじゃなく、
私のために叱ってくれることにも大きな愛情を感じました。
何年経っても私の中でとても大きな存在です。


3年前、専門学校生になった私が
コンビニでバイトをしてるときに
先生は買い物に来ましたね。


私はすぐに青木先生とわかりました。
驚きました。感謝の想いが込み上げました。
しかし私のことなど覚えてるはずもないでしょう。
あれから10年以上も経っているのですから。


先生は商品を手にとり、レジに来ました。
私は正直、手が震えました。
ドキドキしながらスキャナーでバーコードを読み取りました。
先生の顔を見ないようにして黙々と商品を清算していきました。
できる限り、いつも通りに。
できる限り、動揺せずに。


「いくしま…くん?」
先生はつぶやきました。


ハッとしました。
私はなんともいえぬ顔だったと思います。
微笑むとも懐かしむとも違う、微妙な表情だったと思います。


「お久しぶりです…」
私は答えました。


私の名前を呼んでくれただけで、とてつもなく感激しました。
それ以上、何も話さなくても私には十分でした。
私は先生の教え子であったことを誇りに思います。


「今はどうされているんですか?」
「結婚されたんですか?」
「あの頃はありがとうございます」
「青木先生のこと、ずっと覚えてます」


何ひとつ言うことができませんでした。
言えなかったのは先生のことを忘れていたからではありません。
想い出が多すぎて
一言で表すことができなかったからです。


青木先生、あれからずいぶん時間が経ち、
私は成長しました。
しかし先生は歳を取っていませんでした。昔のままでした。
時間がずっと止まっているかのようでした。
今も変わらず綺麗でした。


「生島くんの人とは違う発想がすごい」と
通知表に書いてくれたのを今でも忘れません。


「人とは違う発想」、私の生きる方向はすべてこの言葉に従っています。
人との会話、Webサイト作り、ゲーム制作、
すべてがこの信念にもとづいて行っています。
青木先生、あなたのおかげです。


そして私は先生になりました。

総アクセス数