―――「鈴木先生」5巻より
理解力が低い生徒には特別補習、
非行や問題行動を取る生徒にはカウンセリング、
欠席続きの生徒には家庭訪問といったように、
標準以下の生徒ばかりケアされる傾向がどの学校にもある。
その結果、手間のかからない真面目で優秀な生徒への
サポートはどんどん薄くなるが、
真面目で優秀なだけに彼らは不満を言うことも退学することもない。
しかし、優秀だからこそレベルの高い質問や、
真面目だからこそ真剣な相談をしたかったりするはずなのだ。
問題のない学校生活を送っている生徒にも
より高い成果を出すためのサポートを受ける権利はあるはずだし、
不満を言わないからといって不満がないとは限らない。
教育レベルを高く保ちたいなら、
あまりにも手間がかかる生徒を潔く切り捨てる勇気も
必要になってくるのではないだろうか。