アイディアに富んだ人間を自負する人の中には
ただのその場の思いつきを考えなしに話しているだけの人がいる。
これはアイディアとは呼べない。
浮かんできた思いつきを検証してみれば
1000のアイディアのうち999は
使い物にならないことがわかるはずだ。
999のだめなアイディアをいかに早く没にして
残りの1に到達するか。
これがアイディアを出せる人間だ。
―――「任天堂ノスタルジー 横井軍平とその時代」より
仕事で生じた問題の対処法を探っているときや
学生の作った作品の内容にダメ出ししたときに
場当たり的な変更案を言ってくる人がいる。
しかし、そのアイデアの実現性や必要なコスト、
新たに生まれる懸念点をきちんと考慮して
その良し悪しを判断しなければならない。
ブレインストーミング自体は悪いことではないが、
そこから成果に向けて適切に練り上げていくスキルが重要で、
そこまでカバーできる人こそがアイデアマンだと言える。