新しいアイデアというのは、
新しい場所に置かれた古いアイデアなんだ
―――「仕事は楽しいかね?」より
ゲーム業界への就職を目指して
教え子たちはそれぞれの作品を作るわけだが、
新しくて個性的なアイデアをひねり出そうと
苦労している様子をよく見る。
しかしファミコン誕生からすでに35年。
まったく新しいジャンルやルールを生み出そうとしても
すでに似たような商品が存在するだろう。
誰も思いついていない新しいアイデアを探しても
そんなものが残っているはずがない。
ポイントは「組み合わせ」だ。
今の時代に生まれる新しい娯楽というのは、
既存のものを新たなパターンで組み合わせたものだ。
ひとつひとつは広く知られた当たり前のものであっても
それらの組み合わせには無限のパターンがある。
これはゲーム制作に限ったことではなく、
あらゆる創作物やビジネスにも言えることだ。
誰も知らない新しいものが落ちていないかを探すのではなく、
誰も試していない新しい組み合わせがないかを考えてみよう。