中国の古い政治家である欧陽脩(おうようしゅう)は
文章を書くときに優れたアイデアが湧く場面として
馬上、枕上、厠上の3つを挙げたらしい。
それらをまとめて三上(さんじょう)と呼ぶそうだ。
「馬上(ばじょう)」とは馬に乗っているとき、
「枕上(ちんじょう)」は寝床でウトウトしているとき、
「厠上(しじょう)はトイレの中という意味だ。
日常的に乗馬する人はなかなかいないと思うので、
現代でいえば車を運転しているときや
電車に乗っているときに例えられるだろうか。
いずれにしても何かメインの作業をしている最中で、
なおかつ頭の中に余裕がある場面だ。
「いいアイデアを出そう」と悩んでいるときには何も思いつかず、
むしろリラックスしているときに
ふとしたアイデアがひらめくというのは
1000年前から変わっていないのだろう。