結婚して以来、15年ほど料理をしているが、
それまでずっと菜箸(さいばし)とおたまとフライ返しを使ってきた。
その中でも菜箸の出番はかなり多く、
おたまは汁物とチャーハン、
フライ返しはお好み焼きとだし巻きを作るときぐらいで、
それ以外はほぼ全部菜箸で事足りる。
パスタをお湯から上げるときに面倒だったので
専用のフォークを買ってみたもののそれほど楽にならず、
結局は箸で済ませるようになっていた。
調理用のトングがあることは知っていたものの
使い道が菜箸と変わらないように思えて
特に食指が動かなかったのだが、
先日、妻がサーモスのトングを買ってきた。
これが使ってみると劇的に楽で、
野菜炒めをかき混ぜるときもステーキをひっくり返すときも
茹でたパスタを引き上げるときも煮物を器に取り分けるときも
レトルトをお湯から取り出すときも全部役立つのだ。
指で支える菜箸と違って手のひら全体の力を支えるし、
先端の面積が大きいから物をつかむときも早い。
固定する力が強いからつかんだ物が滑り落ちることもない。
「なんでもっと早く買わなかったんだろう」と痛感するほどの変化で、
あちこちの料理番組で見かける理由がやっとわかった。
今では菜箸以上に使う場面が多いぐらいなので
料理をする人はぜひトングを買った方がいい。