駅でもデパートでもエスカレーターの片側利用が相変わらずだ。
「2列で乗って」というキャンペーンはさんざん行われているし、
それに賛成する人もたくさんいるだろう。
私も2列利用の方が輸送効率がいいと思うので
歩かずに2列で乗りたいところ。
確かにそれぞれの人にとっては空いた片側を歩く方が早いのだが、
なるべく多くの人を速やかに流した方が全体の効率が上がるはず。
一番バカバカしいのは片側がガラガラなのに
もう片方が行列になっていることだ。
2列利用ならとっくに消費されているはずの列が
片側利用のせいでひたすら渋滞している。
2列利用が多数派になればそれで定着するだろうし、
それだけの人間は潜在していると思うのだが、
「『片側を歩く派』の人に邪魔者扱いされるのを避けたい」ために
2列利用に賛成なのに2列にならない人が多いのだ。
歩いて来た人を自分が塞き止めるのはとても勇気がいる。
厄介なことに「片側を開ける派・歩く派」は
片側を開けることこそがマナーと考えており、
2列で並ぶ人を「非常識な人」「空気が読めない人」と見なすのだ。
両者で善悪の基準が真逆になっているところに問題がある。
誰だって悪者にはなりたくないし、モラルに厳しい日本人だからこそ
「正義」の基準がズレているとなかなか進展しない。
駅構内のポスターで注意喚起する程度ではもう弱い。
こうなったら政府主導で2列利用の必要性をガンガン告知し、
テレビ番組でも積極的に取り上げてもらって
「歩くのは悪である」「2列利用こそマナー」というイメージを
短期間で一気に押し広げていくしかない。
「2列利用が正しい」というイメージが広まれば
堂々と2列利用ができるし、歩く派は肩身が狭くなって消滅するはず。
「エスカレーターの2列利用を定着させます」
と公約する政治家がいれば投票します。
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