1997年に初代プレステ用ゲームとして発売され、
既存RPGへの強烈な皮肉と独自の世界観で
いろいろな衝撃を受けたRPG「moon」。
(2019年からはNintendo Switch向けにも配信)
その中でおばあちゃんの家に行くと流れるBGMが
落ち着いた雰囲気にぴったりで、強く印象に残った。
いろいろと調べてみると
ドビュッシーの「月の光(Clair de Lune)」という曲らしい。
「もしピアノが弾けるなら
こういう曲を演奏してみたいなぁ」とずっと思っていたのだが、
思っているだけでは弾けるようにならないので
40代半ばにしてチャレンジしてみることにした。
ピアノの経験はほとんどないのだが、
小中高の音楽の授業のおかげである程度楽譜は読めるので、
独学ながら少しずつ練習すればなんとかなるのでは、と考えた。
しかし私のマンションは楽器が禁止されているので、
妻の実家にあるピアノを弾かせてもらうことにした。
楽譜は「@ELISE(アットエリーゼ)」というサイトで
PDF形式のデータを買うことができた。全6ページで300円ほど。
ただ、いざ楽譜を目にしてみるとかなり難しそう。
フラットが5つ!
8分の9拍子!?
和音だらけ!
両手ともト音記号!(両手の位置が近い)
途中で左手がヘ音記号に移行!
ペダルの指示多数!
1曲で使用する音域もかなり広く、
指を大きく広げて弾くような和音も多数あるので
とりあえず鍵盤のどこを弾くのか追うだけでも大変。
楽譜を読みながら弾いていく余裕はないので
一旦、手の位置をゆっくり確認した上で
指の形と鍵盤の位置をすべて覚え込むことにした。
また、片手ずつ練習して後で合わせるより、
両手の動きと掛け合いを
一気に頭に入れた方が楽そうだったので、
はじめから両手で練習を重ねた。
初日は2時間半ほど練習したが、
冒頭の6小節を弾き切るのが精一杯。
指に無駄な力が入ってしまい、
やわらかい曲調が硬くなってしまった。
音を響かせるためのペダル操作も重要なのだが、
鍵盤とペダルのタイミングの違いに慣れず、
いくつかのサイトや動画を観て勉強した。
以降もちょくちょく妻の実家にお邪魔させてもらい、
これまでに10回、計26時間ほどの練習を重ねた。
期間にして約3週間となる。
【チャプター:練習1回目 / 練習4回目 / 練習10回目】
最初はあまりに難しくて
「これはさすがにハードルが高すぎたか」と諦めそうになったが、
数時間も経つと少しずつ聞き覚えのあるフレーズが
自分の指で弾けるようになってきて達成感を感じた。
何かを極めるには1万時間の練習・努力・勉強が必要だが、
最初の20時間こそ大きく成長するとも言われており、
その言葉を信じて、ある程度のレベルまで到達したい。
まだ前半の26小節(全体の3分の1ほど)しか進んでいないが、
最低限ここまではサラリと弾けるように練習を重ねて
いつかストリートピアノで披露できる程度になりたい。