プチメタ3.0

刺激を受けた物事に対する感想や考察、資産運用や英語学習、自己成長に関することなど。


入社試験でやらされたライアーゲームとその対策

ライアーゲーム DVD BOX

blog.livedoor.jp
ライアーゲーム」というのは
独自のルールで行うギャンブルを題材にした
マンガ、または実写ドラマのことだが、
それを就職活動の選考でやらされたという話だ。

経験した受験者の説明がやたら下手で
全貌や細かいルールが把握できないのが残念だが、
ひと通り読んで、確定情報をまとめてみた。

「ライアーゲーム7ならべ」のルール

参加者8人でトランプの「7ならべ」をする。



各自、「1億円」と書かれた紙3枚を渡され、
所持金3億円の状態からスタートする。
ゲーム終了時に6億円以上あれば合格、それ以下ならゲームオーバー。


カードは最初に1人6枚配られ、
「A~6」の6枚か、「8~K」の6枚かの必ずどちらかの組になる。
マークはバラバラで連続しておらず、以下のような例になる。




つまり、人によって
「エース側」「キング側」のどちらかのセットを持つ。

一般の「7ならべ」と同様、最初に4種類の7が並べられており、
同じくマークの隣接した数字のカードを出せるルール。




一番端のAかKを出すと、その報酬として「2億」がもらえる。

8人がカードを出す順番は最初にジャンケンで決めるが、
ゲーム開始後に相談によって随時、変更することは可能。




全員が1枚ずつカードを出し終えるたびに15分の休憩が入る。
(ゲームを開始する前にも15分の休憩がある)

出せるカードがないなど、パスする場合は1億円が没収される。
所持金がない状態でパスするとゲームオーバーで、
ゲームオーバーになった参加者の手持ちのカードは場に並べられる。


以降は状況から推測したルールである。

●AとKはあくまで末端の扱いで、AとKは隣接しないと考える。
 Aは2の次、KはQの次にのみ出せる。
 QがなくてもAがあるからといって同じマークのKは出せない。

●手持ちのカードがなくなった時点で
 その参加者はゲーム終了となり、ゲームから抜ける。

●合格者の中に6億円を超える所持金の者がいることから、
 合格判定は6億円に達した瞬間ではなく、
 ゲーム終了時の所持金で判定されると思われる。
 このことから6億円以上を持っていても
 カードを使い切らないとゲーム終了と見なされない。

●全員がAかKのどちらかを1枚持っているはずだが、
 その報酬である2億円と最初の所持金3億円では
 合格基準の6億円に到達しないため、
 参加者内でのカードや所持金のやり取りは必須と思われる。

●ターン終了のたびに15分の休憩が与えられるので
 交渉する場合はこの時間を利用する。

●紙幣が1億円単位なので、
 それ未満でのやり取りは不可と思われる。


なかなか面白いルールだし、盛り上がると思うのだが
必勝法、または勝率を上げるための作戦がなかなか思いつかない。
とりあえず、元スレッドに紹介されていた作戦と
本ブログ読者から寄せられたものを紹介してみる。

※他の参加者は作戦に無関係な行動は取らないものとする
」マークは私からのツッコミ。

作戦A:エース側2人と協力し、キング側1人分のカードを全入手する



エース側3人で協力体制を組む。
この3人全員がそれぞれ6億円を入手し、合格することを狙う。

ここで変に警戒されると辛いが、
自分以外の3人から2人仲間を見つけられれば良い。
(場合によってはエース側4人全員で組んでもいいが、
 その場合はのちの交渉の際、
 キング側に7億円でカードを売る必要が出てくる)





3人から1億円ずつ集め、計3億円を作る。




集めた3億円でキング側1人のカードを全部買う。
これで参加者Eは初期資金3億円と合わせ、6億円となり、
カードも手元からなくなるためゲーム終了で合格決定。
参加者Eにとってリスクゼロなので、ここで断られることはない。




参加者Eから入手したカードを出さないと
キング側は2ターン目以降、
どこにも置けない参加者が出てくる。




それを交渉の材料にして、
キング側3人にカード6枚を6億円で買ってもらう。
(2億円の報酬が手に入るKが含まれているため、
 キング側の参加者の支出は実質4億円)

この交渉に乗ってくるかがカギ。

この買い物によってキング側3人の所持金は計3億円になり、
4枚のKの報酬8億円を合わせても11億円なので
1人を合格させる金額しかない。
つまり、キング側3人の中での争いが必至。

とはいえ交渉に乗ってこないと、3人ともパスして全滅する。
エース側は協力した3人分のカードが集まっているので
パスしなくても数ターン耐えられる。




手に入れた6億円はエース側3人で山分け。

6ターン目



手持ちのAを出して報酬2億円を入手。

決着



キング側の参加者Eのカードを買うためマイナス1億(1人あたり)。
そのカードを参加者FGHに売ってプラス2億(1人あたり)。
スペードのAを出した報酬によりプラス2億。

計6億でゲーム終了。

作戦B:合格者6名をジャンケンによって決める

参加者1人につき、所持金3億円と
AかKのカードを出したときの報酬2億円で計5億円の資産があるので、
参加者8人なら全部で40億円。
合格には1人あたり6億必要なので、
40億円だと合格は6人しか出せない。

ならば8人でジャンケンをして上位6人を
合格者として決定してしまう方法。

ゲーム開始後の裏切りを防ぐため、



このように、1人だけで完結するセットに分け直しておき、
ジャンケンで勝った者が1セットずつ取る方が安全。

11億を持った合格者が出たり、
9億持った合格者が2人以上出たりすると
残りの参加者がどれだけがんばっても
合格者が最大5名になってしまうので、
1人あたりきっちり6億円で合格する方が助かる人間が最大になる。

この作戦で合格できる可能性は8分の6、
つまり75%なので勝率としては悪くないとも言えるが、
せっかくの複雑なルールがあるのに
合否をジャンケンで決めるのは台無しにしている気がする。


作戦C:パスを使って行動を1ターン遅らせる



キング側の参加者と2とQを交換しようと持ちかける。
それぞれのカードはAやKを出すために必須なので
のちにAやKの所持者を攻撃(優位な交渉)する材料となると説得する。

有利かどうか確信できない交渉に乗ってくるか?

自分の2を材料にハートのAを持つ参加者を攻撃しないのは
後でハートの5の所持者を攻撃するためと思われる。
ハートのAと5を同じ人が持っていた場合、
同じ相手から2回、金を搾り取るのは困難なので。

1ターン目





ハートの6が出せるが、パスする。

1ターン後の休憩



ハートの5を持つ参加者Bを
「ハートの6が出ないと2ターン目でパスするしかない」と脅し、
ハートの6を出す約束と引き換えに2億をもらう。

ここが一番キツい。
パス2回分に相当する金額を大人しく払うかというのもあるが、
「ハートの6を出す」という約束に対して金を払うかが微妙で、
「2億の代わりにハートの6のカードをよこせ」と
言われる可能性が大きい。


それでも2億取れれば1ターン目でのパスで消費した
1億を差し引いても1億の利益が出るので
ライバルと同じ枚数のカードを持ちつつ1億余分に持つことになる。
このゲームは1億の利益さえ出せば合格基準の6億に届くので
ここで2億が手に入るかどうかがかなり大きい。

1億でしか奪えない場合はカードを渡すのではなく
「次のターンで必ず出す」という約束のみにしておく必要がある。
これなら、すぐに出せるカードが手元に残りつつ、
パスで失った分の1億が補填されるので
他の参加者より1ターン遅くカードが出せて
Qを使ったのちのちの交渉がしやすくなる。

問題は交渉が決裂した場合で、
参加者Bは最大3回パスできるが
自分はあと2回しかパスできないので追い込まれること。

また、スペードの5を自分ではなく別の参加者が持っていると
2ターン目でそのカードを出してしまうので、
参加者Bはハートの5以外にスペードの4が出せてしまう。

その場合、順繰りにハート以外のラインが並んでいくので
ハートの6を出さないという行動に自分の方が耐え切れなくなる。


4ターン後の休憩





自分がQを出さないため、Kが出せなくて困っている参加者に
「1億払ったらQを出す」と交渉する。
さっきパスした分、こちらにはもう1枚カードがあるので
Qを出さなくても困らないことをチラつかせる。

ここではQと1億を交換しても問題ないし、
参加者Eが交渉を嫌がってパスしようがゲームオーバーになろうが、
QもAもすぐ出せるカードなので自分は困らない。

各自の持っている2やQのカードを使って
同様の交渉を参加者が互いに行う可能性があるが、
1ターン目でパスした分、こちらは1ターン余裕があり、
誰かのストップに対して耐えやすい。

6ターン目



手持ちのAを出して報酬2億円を入手。

決着



パス1回でマイナス1億。
ハートの6を出す約束によって参加者Bからプラス2億。
スペードのQを出す約束によって参加者Eからプラス1億。
スペードのAを出した報酬によりプラス2億。

計7億でゲーム終了。

まとめ

入社試験でライアーゲームをやらせることに驚くかもしれないが、
グループディスカッションやリアル脱出ゲームなど、
参加者同士の交流が必須となる課題をやらせる審査は珍しくない。

質問を予想して回答を準備しやすい面接審査と違い、
アドリブ力やコミュニケーション能力の真価が問われるので
こういった試みは重宝されるのだろう。

総アクセス数