プチメタ3.0

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資格・検定は就職の役に立つか



世間には数ある検定試験(資格試験)があり、大学や専門学校でも
検定合格を目指して授業が設定されていることが多い。
同時に、大学生や専門学校生の大きな目標は「就職すること」だろう。
そこで気になるのは
資格を持っていたら就職できるのか、ということだ。

毎年、就活生を受け持って指導している立場から言うと、
「資格を持っていたら就職できる」ということはまずない。
「資格を持っている方が就職に有利だ」という実感もない。

じゃあ検定合格は無意味かというと、そうでもない。

成績の悪い学生、やる気の低い学生は
軒並み、検定試験に合格していないのだ。

たくさんの学生を相手に授業をしていて
理解が遅いな、よく居眠りしてるな、意欲が低いな、と思った学生を
チェックしてみると、共通して資格を持っていない。
合格対策の授業があり、全員が受験するよう指導をされている資格を
彼らはまったく持っていないのだ。

ということは、大勢の学生の中から
少ない労力でデキの悪い者を選別するなら
まず「資格の取得状況」を見ればいいことになる。

ある検定に合格しているからといって能力がある保証にはならないが、
大半の学生が合格している検定に落ちている学生は
ほとんど間違いなくイマイチな学生だからだ。
おそらく企業の一次審査でこれをやっている。

つまり、資格を持っていても就職は有利にならないが、
資格を持っていないと就職が不利になる、ということなのだ。
微妙な違いだが、大事な違いである。

「就職に有利にならないなら資格なんて取っても無駄だ」なんて学生は
就職活動において非常に厳しい思いをするだろう。
資格は有利になるために取るのではなく、
不利にならないために取るのだ。

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