私は給食反対派だ。
いや、給食自体はいい。
栄養のバランスを考えて作られているだろうから、
それ自体は悪いとは言わない。
そうではなくて、給食を無理やり食べさせることに反対なのだ。
私は好き嫌いがかなり多い。
小学校の時からサラダがダメだった。
あの時はサラダそのものが嫌いだと思っていたのだが、
あとになって、マヨネーズが嫌いなのだとわかった。
つまりマヨネーズがついているサラダがダメだったのだ。
しかし、給食にはサラダがよく出た。
ある日、「サラスパ(スパゲティのマヨネーズあえ)」が給食に出た。
私はどうしても食べられなかったのだが、
小学校には「給食は残してはいけない」という
絶対的なルールがあった。
給食の時間が終わり、昼休みが始まっても
私はどうしても食べられなかった。
ついに担任の先生が横に座り、食べるように促した。
サラスパに混ぜられてるマヨネーズが嫌いなのに
先生はスパゲティの部分が苦手なんだと思っているらしく、
「スパゲティって小麦からできているよね?
生島くんの好きなパンと同じ材料なんだよ。
だから食べられるよね」
と、わけのわからない理屈を言われ、
無理やり食べさせられた。
そして私は泣きながらトイレで吐いた。
好き嫌いすることは悪いとは思うが、
誰にでも嫌いな食べ物はあるんじゃないのか?
大人でも食べられない物がある。
あの担任の先生だってグルメな評論家だって
絶対に嫌いな食べ物があるはずだ。
子供だって、食べ物を無駄にするつもりで
好き嫌いしているわけじゃない。
ホントに食べられないのだ。
拷問的に食べさせたからって
子供のためになるとは思わない。
余計に嫌いになるだけだ。
同じ理由で、給食に出た気持ち悪いシチューのせいで
牡蠣も食べられなくなった。
あの時、無理やり食べさせられなかったら、
私はマヨネーズや牡蠣を食べられる大人になっていたかもしれない。
しかし、嫌な思い出がプラスされたことにより、
絶対に食べられない物になった。
好き嫌いをしないことはいいことだが、
それよりも楽しく給食を食べたい。