嫌な気持ちになるエグい映画がふと観たくなることがある。
わざわざ嫌な気持ちになる必要はないと思うのだが、
料理に唐辛子やわさびのような刺激物を入れるのと同じで、
恐怖感や嫌悪感がある種の刺激として働くのだろう。
そんな中、先日観た「スリーピング タイト」はなかなかの一品だった。
すべての合鍵を持つマンションの管理人が
特定の部屋に忍び込み、夜な夜なベッドの下に潜んで
女性が眠るのを待つストーカーの話。
平然とした顔で社会に紛れ込みつつ、
目当ての女性にどんどん干渉していくのが怖すぎる。
最後の最後まで嫌な気分にさせられるホラーの秀作だった。
ここ数年は「今年一番」と言えるほどのエグさに出会えてなかったが、
「スリーピング タイト」は2019年の一番に挙げてもいいかもしれない。
2010年 「告白」
2011年 「ブラック・スワン」
2012年 「冷たい熱帯魚」
2013年 「縞模様のパジャマの少年」
2014年 「ドッグヴィル」
2015年 該当なし(次点「灼熱の魂」)
2016年「怒り」
2019年「スリーピング タイト」