プチメタ3.0

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20年前、「TMJ」という謎のWebサイトがあった

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今から20年以上も前となる1998年。
まだ個人が作ったホームページが流行り始めた頃で
つたない造りのWebサイトが多かった時代。
「このサイト面白いから見てみて」というコメントとともに
「TMJ」というWebサイトを紹介された。


早速、そのURLに飛んでみると
「TMJは移転しました」というメッセージとともに
新たなURLが記載されている。


今なら.htaccessやJavaScriptで
新しいサイトに自動的に飛ばすだろうが、
当時のインターネットでは
こういったサイト移転の告知は珍しくなかった。


早速、新しいURLをクリックしてみるが、
飛んだと思ったらまた
「TMJは以下のURLに移転しました」の表示。


「面倒だなぁ」と思いながらクリックするも、
いくつ飛んでも新たな移転告知ページが現れる。


同じページを行ったり来たりしているわけでもないし、
リンクを飛ぶたびに
ドメイン名(http://mclover.net/Essay/Oya1.htm)も変わるので
同じサイト内をぐるぐる飛んでいるわけでもない。


そして移転告知も徐々に凝った造りになり、
次のリンクがなかなか見つからないよう
ひと工夫されたデザインのものが現れるようになった。
こちらもパズルを解いているような気持ちになり、
興奮しながら次々と新たな移転告知ページに訪れた。


数十ものページを経由したあと、ついに最後のページに到達した。


そこに表示された「TMJ=たらい回しジャパン」の文字。
つまり移転告知ページをひたすら飛び回るという
体験自体をネタにした企画だったのだ。


これは1人の人間が作ったものではなく、
この企画の賛同者を集め、
各自がWebサイト容量の一部を提供する形で
連絡網を作るように前後の移転告知ページをつなげていったのだ。


最後のページにはそういった解説と掲示板が設置されており、
同じようにたらし回しにされてたどり着いた被害者たちが
その体験の感想を言い合う場所になっていた。


これまで素敵なWebサイトはいくつも見てきたが、
ふとTMJに巡り合ったときの衝撃を思い出すことがある。

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