労使交渉の時期になると「ベア」という言葉がニュースに登場する。
ベアは「ベースアップ」の略で、
給料アップに関係する言葉だろうという予想はつくだろうが、
「昇給」とどう違うかがわかりにくい。
一般的な昇給は「定期昇給」を指し、
毎年4月に基本給が次のレベルに上がることを表す。
また、能力や成果に応じた臨時昇給の場合もある。
それに対し、ベアは従業員全体の給料を一定額を上げることを指す。
これは物価の上昇を反映するためで、
たとえば同じ20万円という給料でも
物価が上がると買える物が少なくなってしまうため、
実質的な価値を変えないためには金額を上げる必要があるからだ。
給料の金額が上がるという意味では同じでも
昇給は本人の能力上昇に対して、
ベアは世間の物価上昇に対するものである。