「英語には敬語がない」と言う人がいるが、
人間社会で使われる言葉である以上、
気を遣う相手に対する丁寧な表現がないはずがない。
語尾を「ですます調」にしたり、
「言う」を「おっしゃる」に置き換えるような
日本語の敬語ルールとは異なるだけで、
当然ながら同様の「普通より丁寧な表現」は存在する。
I want to check in.
チェックインしたい。
↓
I'd like to check in.
チェックインしたいのですが。
チェックインしたい。
↓
I'd like to check in.
チェックインしたいのですが。
Open the window.
窓を開けろ。
↓
Would you open the window?
窓を開けていただけますか?
窓を開けろ。
↓
Would you open the window?
窓を開けていただけますか?
Please sit down.
座りなさい。
↓
Please have a seat.
お掛けください。
座りなさい。
↓
Please have a seat.
お掛けください。
What's your name?
あなたの名前は何?
↓
May I have your name?
お名前よろしいですか?
あなたの名前は何?
↓
May I have your name?
お名前よろしいですか?
I'm waiting for your reply.
あなたの返信を待っています。
↓
I'm looking forward to your reply.
あなたの返信を楽しみにしています。
あなたの返信を待っています。
↓
I'm looking forward to your reply.
あなたの返信を楽しみにしています。
文章の持つ意味を変えないまま
ダイレクトな表現から婉曲な言い方にすることで
相手に気を遣った丁寧な態度を表すのだ。
いろいろな英文を読んでみるとわかるが、
同じ状況でもさまざまな表現方法があり、
それによって乱暴だったり丁寧なだったりと印象が変わる。
「英語には敬語がない」などと言う人は
単にほとんど英文を読んだ経験がなく、
英語に対する間違ったイメージを
検証もしないまま公言するような未熟な人間なのだ。