これから会社員になろうとする学生たちに
年功序列と成果主義のどちらがいいかを尋ねると
多くが「成果主義」に手を挙げる。
おそらく年功序列は古く悪しき慣習で
成果主義の方が公平だと感じるからだろう。
私も同感で、年齢よりも実力で評価すべきだと考える。
しかし、若い人の大半が
成果主義だと自分が低く評価される可能性を
まったく想定していないように思う。
損得だけを考えれば成果主義がプラスに働くのは
年齢に対して平均以上の能力があるときだけで、
平凡な能力しかない人は年功序列の方が堅実なのに
なぜかその視点が抜け落ちている。
年功序列は「全員を平均レベルだと見なす制度」だが、
成果主義は「平均レベルを超えた人だけが得をする制度」なのだ。
成果主義を望むなら勝ち続ける覚悟が必要だろう。