こないだ腕時計の金属バンドの長さ調整が
自分でできないかと試行錯誤したときの記録を残しておく。
時計屋に頼みに行くのは面倒だけど
ちょっと調整したいなぁ、と思っている人は参考にして欲しい。
金属性のバンドの切り離しのポイントとなるのは
接続パーツの端に空いている穴だ。
以前はこの穴にこのような
両端がバネで縮むような機構の棒が入っていたが、
最近はこういう仕組みではないらしく、
細いもので押してみたところで縮む気配が感じられない。
実際にはこういうU字型の棒が入っていて、先がやや太くなっている。
いわば「くさび」なのだ。
抜く場合は正しい方向に押し出さないと抜けない。
逆方向に押しても食い込みばかりでダメなのだ。
そこでまず、くさびがどちら向きに入っているかを
判断する必要がある。
バンド両側の穴をよ~く覗くと片方だけ切れ目が見える。
先が割れている方が足側なので、
その反対である頭側から押してやる必要がある。
また、バンドの内側に
くさびを押す方向が矢印で刻まれている場合もある。
さて、くさびを押すときにはかなりの力が必要なので
針の先で押す程度では抜くことができない。
叩くぐらいの勢いがいるのだ。
針では非常に作業がしにくいので、いい部品がないか考えた。
実は文房具のゼムクリップがくさびとほぼ同じ太さなのだ。
ゼムクリップの一部を切り取り、
それをラジオペンチのようなもので支えてくさびに押し当てる。
小型ハンマーなどそれなりに重さがある物で
上からコンコンと強めに叩くと
徐々に足側に移動し、やがてスコンと抜ける。
もっと確実に作業したい場合は
バンド調整専用の道具も売っている。
ハメるときは逆の手順で行う。
くさびを頭側から差し込み、足側をハンマーで少しずつ叩いてやる。
ギリギリまで入ったら、ゼムクリップの部品を押し当て、
少しだけ穴にもぐるぐらいに叩いてやる。
慣れると5分程度でつなぎ直せるので、
わざわざ時計屋に行く必要がなくなるし、
いつでも気軽に調整できるという安心感が手に入る。
バンドの長さに不満がある人は、ぜひ挑戦して欲しい。